【M-1総括感想2019】全ネタの動画と審査員の評価・個人的な感想まとめ|かまいたちがめちゃくちゃカッコ良い

2019年12月24日お笑いM-1グランプリ, お笑い, 感想, 賞レース

えっ……今年めちゃくちゃ面白くない….?

と困惑しながら見た。
2019年12月22日(日)にミルクボーイが優勝し、幕を閉じたM-1グランプリ。
今年は、常連組が少なく10組中7組が初決勝となった大会でしたが、審査員の皆さんが口を揃えて「今年はレベルが高い」と評価した大会となりました。
私も一視聴者としてもそれをものすごく感じ、毎年最高だけど、今回はここ数年で一番面白かったと感じましたがみなさんいかがでしたか。
本当に全組めちゃくちゃ面白いし、順番も物凄く良かったし、バックグラウンドのストーリーにも泣いたし、感情がぐちゃぐちゃになった。

個人的な感想が多すぎるので、全ネタ分の感想をぶちまけたいと思います。



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1組目:ニューヨーク「ラブソング」感想【10位】

トップバッターはニューヨークは歌ネタで勝負。
1組目ということで、まだ会場があったまってない状態からのスタートなので、トップバッターは一番難しいと言われている中、歌ネタであっためた印象があります。
ただ、個人的にはニューヨークはネタ選びが微妙だった気がします…。
ニューヨークは偏見強めの漫才が好きなので、そういう悪い漫才が見たかった。
でも、予選でも「女子は〜が好き」みたいな偏見が色々と見られて、そこはニューヨークらしさが凄い好きでした。


審査員である松本さんのコメントがこちら。

松本さん「なんかねぇ、これ僕の好みなんですが、最近ツッコミの人って笑いながら楽しんでる感じが僕そんな好きじゃ無いんですよ」
屋敷「最悪や!!!!!!!!!!!」

屋敷の最悪や!!!!にめちゃくちゃ笑いました。これで大分会場が温まった感じがあります。
松本さんがこれ言った瞬間、控えの芸人が全員メンチ切り出したらしい。ウケる。
これ、後日談として、屋敷さんは点数を見た時点で決勝に行けないと察し、だったらどこかで爪痕を残そうとした時に松本さんが腐してくれたので「最悪や!!!!」と返したそう。
平場の瞬発力が最高なので、ぜひ売れて欲しい….。


ちなみに、出番前にニューヨークが控えから出る時に他の芸人たちがガッツポーズで見送っていたシーンが最高に泣けました。

バイク川崎バイクが呟いてるのもウケますね

ガッツポーズやと思ったらバイク川崎バイクのやつでした。
芸人の良さ全部出てる。



ニューヨークのネタ動画

M-1で披露したネタです。




2組目:かまいたち「UFJ」感想【2位】

良い写真すぎる

2組目にかまいたち。クジが引かれた瞬間会場がどよめいたのが印象的。
3年連続決勝出場のベテラン、今年がM-1ラストイヤーですが今年の頭には「今年は出場しない」と明言していただけに、注目度は抜群だったかまいたちが2組目。順番えげつねぇなという感じ。

「UFJ」のネタ自体は予選でもかけていたり、何度も披露されたネタだったので見たことあった人も多かったと思うのですが、やっぱり面白い。会場の湧き方も安定感がありました。
爆発も何回か起こって、これぞかまいたち!みたいなネタを見せつけた感があり、個人的には去年のネタよりも良かったです。
舞台を大きく使って動きがあった所もめっちゃ良かった。

松本さんと今田さんが途中で映ったのですが、涙を浮かべながら笑ってたのが印象的。

何よりも、めちゃくちゃカッコ良いと思えました。
ベテランのスキルとかまいたちらしさを突きつけられてる気がして、あまりにもカッコ良くて、ネタ中に泣いてしまった。




かまいたちのネタ動画

やっぱりかまいたちはかっこいい。




3組目:和牛(敗者復活)「不動産」感想【4位】

今年、和牛が決勝に居ないことを知った時、愕然としました。
漫才メンヘラといじられながら漫才に全てを賭けて戦ってきた無冠の帝王和牛に優勝して欲しかったファンはたくさん居たことと思います。

そんな和牛がなぜ落ちてしまったのか、今年の決勝を全部見て理解出来た気がします。今年は確かにレベルが高かった。新鮮な漫才を欲した審査員たちが和牛を決勝に上げなかったのもまぁ、頷ける。
それでも和牛は勝ち上がってきました。敗者復活を一緒に戦ったミキやアインシュタイン達に見送られながら、水田さんは会場に「今年は優勝しまーす」と宣言。まずここで泣ける。
そしてCM跨いで終わりの後、舞台袖でネタ打ちをする2人の姿。ここでまた泣ける。

ネタは敗者復活でも披露した「不動産」のネタでした。
正直他のネタ見たかったなぁって感も否めなかったですが、絶対に勝ち上がらないといけない状況で固くこのネタを選んだところも、ガチで勝ちいにってる和牛の強い意思を感じました。

この「不動産」のネタって、和牛らしさは残しつつも、新しい風を入れたような印象も受けたようなネタですよね。
無冠の帝王と呼ばれ、何度も何度も決勝に上がりながらもなぜか優勝出来なかった和牛が、どうしたら優勝出来るんだろうって試行錯誤を重ねてこういう新しい要素を入れ、M-1優勝を目指したのかなと思いました。
来年は出ないと宣言してるようで、めちゃくちゃ残念。だけど多分、和牛は、これをやっても優勝出来ないならもう優勝出来ない、と決意したんでしょうね。

和牛、バックグラウンドがアツすぎて笑うどころか泣きの感情が多くなってしまってる…!!!!!
お笑い見る身として失格。
でも川西さんのババアみたいな役が見たかったってのは本音。



和牛のネタ動画

まさに和牛の綺麗な漫才。



4組目:すゑひろがりず「合コン」感想【8位】

一見、キャラもの感がえげつないすゑひろがりずでしたが、ネタはきちんと漫才の形を取っているなって気がして普通にめっちゃ笑いました。

キャラもの漫才は賞レース向きでは無いので、得点や評価は特別高いわけではありませんでしたが、しっかりと爪痕は残していたっぽいし、仕事は増える気がする。

正月番組とかめっちゃ出そう。風貌が既にめでたい。
そしてすゑひろがりずが8位なのもめでたい。末広がりの8です。


すゑひろがりずのネタ動画

これはM-1のネタでは無いしめちゃくちゃ下ネタではありますが、最高なのでぜひ。



5組目:からし蓮根「教習所」感想【6位】

最高の写真

九州弁の強いツッコミが特徴的な漫才。
のっぺりとした系のボケに対して、九州の強目のツッコミはすごい相性良くて面白かったです。
ただ、審査員の松本さんが言ってらっしゃいましたが、本領発揮出来てないのでは?とのこと。
確かに、いつものからし蓮根よりは緊張気味だった気が私もしました。





上沼恵美子が審査中に和牛をディスる

ここ、正直死ぬほど笑った。
なぜかからし蓮根の審査コメント途中に和牛をディスり出した恵美ちゃん。

上沼恵美子が和牛を批判したとトレンドになっていましたが、これは批判というよりも、上沼恵美子さんは和牛のこと本当に大好きで、期待していて、そんな和牛が決勝にこれてないことが悔しかった故の発言だと思いますが….。
言いたいことは分かるんですが、ただ和牛から「傲慢」さが感じられるかと言うと、そんなこともなかったんじゃないでしょうか。

恵美ちゃん、和牛のこと好きだもんね..!
和牛のターンでコメントできなかったから、からし蓮根のターンで言っちゃったんだよね…!
でも今からし蓮根の時やから!からし蓮根の話してあげて….!!!

からし蓮根のネタ動画

M-1でのネタでは無いですが、これもめっちゃ面白いのでぜひ。




6組目:見取り図「第一印象」感想【5位】

昨年も決勝に上がった関西の実力派。
去年よりもネタも面白くて、パワーワードが散りばめられて笑う箇所も多々あって、個人的にはめちゃくちゃ好きな漫才でした。

「激弱のバチェラー」「煽り運転の申し子」など、パワーワード満載。
ただ、「女のすっぴんみたいな顔しやがって」みたいな、若干キツめのパワーワードでお客さんが一瞬引いた感じとかもあるあたりが時代だなぁと感じました。
観覧のお客さんって女の人の笑い声の方が多くて、女の人が引いちゃうようなワード使うとこういうキメなきゃいけない所での爆発が起こりにくくて弱い印象があるんですが、それが出ちゃった感。
個人的にはめちゃくちゃ笑ったし、こういうキツめのパワーワードのツッコミ大好きなので、見取り図のこういう尖った所が出た漫才をまたM-1で見たい。

途中噛んじゃったところを「お昼爆竹食べました」で持ちこたえたのもすごい。漫才後のトークも面白かったし、見取り図は平場やロケも強いので、もっと売れて欲しすぎ芸人。
来年も出場すると思うので、めっちゃ期待してます…!

また、印象に残ったのが見取り図の塙さんの審査コメント。

塙さん「すごい細かいことを言うならば、盛山くん手の動きがすごい気になっちゃって。手がすごい動くんですよ。髪の毛かき上げるのは分かるんですけど、鼻いじったり」

他のお笑いを語る系の番組でも語っていたのですが、塙さんはこういう手の動きをとても細かく見る方で、見取り図の漫才を見直してとても納得しました。
確かに、手の動きで視線が散ってしまった箇所があって、塙さんの言っていた「漫才中の手の動き」論をとても裏付けていました。

※追記
この方が解説されていたのがすごく分かりやすかったので引用させていただきます。




見取り図のネタ動画

M-1のネタではありませんが、こちらもめっちゃ面白いです。

これは個人的にめちゃくちゃ好きなので載せます。
こういうモラルの無いやつやらせたら天下一品なんですよ…。



7組目:ミルクボーイ「コーンフレーク」感想【1位】

コーンフレークもらったらしい

予選から話題になっていた「コーンフレーク」のネタ。
正直、これ以外見たことなかったんですが、ミルクボーイはこのフォーマットのネタをずっとかけてきたんですね。磨き上げられたネタの威力ってすごいなと実感しました。

コーンフレークだけでこんだけ笑いの爆発が何度も起こるのが凄すぎる。ツッコミの内海さんがツッコミに見せかけた「あるあると偏見」の塊みたいなパワーフレーズをぶちこむ度に爆発してて、笑いの量が圧倒的でした。
審査員全員、感服したみたいな顔で笑っているのも印象的。審査員がこんな顔して見てたらそりゃ優勝するわ…。

こういう型のあるしゃべくり漫才って、賞レースにもとても強いし、審査員にもウケが良い。ナイツの塙さんが99点を付けているのもめちゃくちゃ頷ける。ナイツの漫才も型ありしゃべくり漫才なので、塙さんの好みでもあるだろうな….。

また、二人共声が良い。分かりやすくて聴きやすい。それに加えて、見取り図にて上述した「手の動き」の上手さも出てました。視線の邪魔をせず、聞かせたいところはちゃんと誘導して聞かせるような手の動き。
見取り図とミルクボーイを見比べると、結構分かりやすいかと思います。

あと何が凄いって、これ。

このネタ、予選にて初見の際は「コーンフレークをお笑いに例えると8人組コント集団」ってワードが入っていました。
「コーンフレークをお笑いに例えると8人組コント集団ではないやろ」って引っかかった箇所が、決勝では削られていたんですね。
削る選択をしたミルクボーイの正しい判断力、凄い。




ミルクボーイのネタ動画

手の動きにも注目です。




8組目:オズワルド「先輩付き合い」感想【7位】

独特な世界観を醸し出すザ・関東漫才。
付けられた”静けさと爆発”というキャッチコピーがまさにオズワルドの漫才という感じで、とても静かに始まり、淡々と畳み掛けていく漫才でした。

彷彿とされるのはおぎやはぎの漫才。センスで魅せる系。バンバン爆発する訳ではなく、賞レースに向かない漫才ではあるかな、とは思いました。
ミルクボーイのコテコテの関西しゃべくり漫才を見た後に見ると弱かったかなぁとも思います。順番が違えばもっと高評価だったかもしれません。

松本さんの審査コメントはこちら。

松本さん「結成5年目すごいよね。将来がまだまだ出てくるはずなので、今年はこれぐらいになってしまいました」

力をつけてくる漫才師ではあると思うので、来年に期待!




オズワルドのネタ動画

※M1で披露したネタではありません

割と癖になる。




9組目:インディアンス「おっさん女子」感想【9位】

衝撃的なビフォーアフター

ハイテンションで畳み掛けるようにボケていくインディアンス。
ボケの田淵さんは西のザキヤマと称されることもあり、アンタッチャブルみを感じる漫才です。

観ていてとっても楽しいし、笑いの量も多く取れるこの形は賞レース向きではありますが、個人的にはツッコミがもう少し強かったらとても好みだと思いました。
アンタッチャブルが好きだからそうなるのかもしれませんか、あの量のボケ倒しには、喉ちぎれそうになりながら叫ぶタイプのツッコミがよくハマる気がします。

アンタッチャブルが凄いって話になってしまいましたが、審査員の評価も辛口め。
やはり早口すぎて観客が置いてけぼりになる感じは否めなかったようですね。


インディアンスのネタ動画

決勝で披露したおっさん女子のネタ。






10組目:ぺこぱ「タクシー運転手」感想【3位】

開会前の写真

とっても苦労人であるぺこぱが、最終的に辿り着いたのがこの「ノリつっこまない全肯定ツッコミ型漫才」。

ぺこぱはすごく苦労人で、今年のおもしろ荘にて優勝したものの、その後事務所がお笑い部門を解散してしまい実質クビに。その後、竹山さんに拾われてサンミュージックへ。見た目のサンミュージック感が異常。着物を着たりローラースケートを履いたり、色んな試行錯誤を重ねて重ねて重ねまくり、その末に辿り着いたのがこの形。
そのバックグラウンドを知りながら見たら「キャラは」という所で笑いながらちょっと泣いてしまいました。良い人なんですよね…ぺこぱ…。

最初、キャラが強く印象に残る為、「なんだこのイロモノ漫才師は」という感じで見ていたら、段々と好きになってくる感じ。志らくさんも言ってましたね。じわじわくる。

まさに新しい風が吹き込んだ、という感じで会場は何度も爆発してました。
こういった、「全て肯定して他人の価値観を認め合っていく」という感じ、現代の流れに上手くハマってますよね。
ネタの内容は割と社会派で、「働き方改革」についても多くの人に共感を呼びそうなツッコミでした。
全世界がぺこぱみたいになれば即世界平和。



ぺこぱのネタ動画

言いたくなるフレーズが死ぬほどあったので、来年の流行語狙えるよ…!



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最終決戦感想

3位:ぺこぱ「席の譲り合い」

1本目で自分たちのキャラクターをお客さんに存分に分からせた上での、2本目のぺこぱ、強い。
お客さんに伝わった事で勢いを更に加速させて、めちゃくちゃに暴れた感じがありました。
1本目との違いもきちんと見せつつ、お客さんに問いかけたり、また舞台を広く使ったり、幅もきちんとあるぺこぱが見れた感もありました。
確実にここで落ちた人は絶対に多い。


2位:かまいたち「トトロ」

全員が分かるトトロのネタ選び、最高でした。
かまいたちの何がカッコよかったって、他2組がキャラクターや型の決まった漫才を見せる中で、「俺らの手札まだありますけど?」みたいな顔して1本目とはまた違った漫才で勝負してるところ。手札の多さにかまいたちの技量が出てて痺れる。カッコいい。
本当に圧巻でした。



1位:ミルクボーイ「最中」

“お母さんに聞いた食べ物が分からない"という1本目の型と変えずにまたも食べ物のネタで勝負。
かと言って、色んなツッコミの球を投げてくるので飽きさせない感じがあり、最高でした。
ずっと磨き上げてきたフォーマットってめちゃくちゃ強い。
1本目同様、



優勝発表後、かまいたちを慰める和牛水田に号泣

今大会史上、最高に泣いたところがここ。
かまいたちと和牛は同期で戦友で、ずっと一緒に戦ってきた。
前年はかまいたちが最終決戦に上がれず、和牛は最終決戦にて負けた。
その時の水田さんは地獄みたいな顔をしていて、こんな水田さんなんてM-1ので見たことがなかったんですよ。
こんなに清々しい顔で同期の健闘を称えてる水田さんを見てると、ああやっぱり今年で和牛は卒業なのかなと感じてしまいます。

今回の大会、ミルクボーイの圧勝で、その後のインタビューなどで、和牛もかまいたちも納得の1位だと語っています。
ミルクボーイの圧勝に納得しているからこそ、水田さんもこの表情になれたのかなとも感じます。



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まとめ

今年のM-1は、分かりにくいネタがなくて、みんな分かりやすくて何も考えずに笑えるような、かつ人を傷つけない優しい漫才が多くて老若男女楽しめるお笑いの形だ…ってなりました。
初出場がこんなに多かったのにも関わらずこんなにもレベルが高くて、めちゃくちゃ満足度が高かった。楽しい!

ミルクボーイのコーンフレークや、ぺこぱの全肯定漫才のような"人を傷つけないお笑い"と呼ばれる漫才の一方で、ニューヨークの偏見ツッコミや、見取り図の「女のすっぴんみたいな顔しやがって。なでしこのボランチか」という鋭めのツッコミで会場が引いていたりした所に、近年のお笑いの流れを顕著に感じました。
“人を傷つけない漫才"は確かに令和の新しい笑いという感じで、とても面白いし好きなのですが、個人的には相方をボロクソに言って叩いてどついて喉ちぎれるくらい叫びながらつっこむような、喧嘩みたいな漫才が好きなので、そういう漫才の形が少なくなっていく流れになるのは少し寂しい気がします。

とにかく順番も、全員のネタの完成度の高さも、爆発の仕方も、新しい風感も、安定のコンビも、何もかもが最高だった今年のM-1グランプリ。
来年も楽しみです。


最後に、M-1終わった直後に「チャンネル変えんといて〜!」と懇願する千鳥が良すぎたので、貼って終わりたいと思います。

結局テレビ千鳥全部見てもうた。




2019年12月24日お笑いM-1グランプリ, お笑い, 感想, 賞レース

Posted by nunukuro